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 一昨日のイチョウツで、「三日間で約200円分の大阪市営地下鉄に乗った」と書いたが、当然ながらそんな筈が無い。2000円分の誤りである。

 訂正ついでに。大阪で200円だと、1回の乗車における基本料金になってしまう。所謂「初乗り」が200円なのである。東京の160円より遥かに高い。

 初乗りが高いのなら、その代わり距離が増えても増額しないように料金設定されているのかといえば、そうではない。3駅程乗れば早くも230円に上がり、以降270円・310円・360円と鰻登りである。私などは、実家から梅田・なんば・天王寺まで、いずれも310円を要してしまう。主要都市に繰り出そうと思えば、往復で620円の出費を覚悟しなければならないのである。

 JRのように、初乗りは安いが、距離が増えるに従って料金が鰻登りになる鉄道もある。長い距離になると、途中下車して乗り直した方が安くつくこともあるというから、驚きである。都会の中での移動は容易いが、県を跨ぐような移動には勇気が必要な鉄道なのである。

 しかし、東京の地下鉄はそうではない。初乗りは安いし、距離が増えてもさほど料金は変わらないのである。160円区間と次の190円区間が異常に広く、乗り入れなく地下鉄だけの乗車で200円を超えることは極めて稀である。銀座線を渋谷から上野までチンタラチンタラ乗っても、何と190円なのだ。逆に普段の料金設定が安いため、定期券が大阪に比べお得でない印象はあるのだが…。

 名古屋や神戸の地下鉄も高い中にあって、異常なのは寧ろ大阪ではなく東京である。ユーザー目線で見ると、他の都市では必要な「外に出る勇気」が、東京では要らなくなる。ケチな人なら大阪では控えるであろう外出が自然に促進され、都市の経済活動は活発化するだろう。

 また、電車が強いため、他の都市がいくら車社会になろうとも、東京では環境的にはより優れた電車社会が続くだろう。環境に優しく住みやすい街へ。他の都市を尻目に、東京はますます一極集中・一人勝ちの様相を強めていく。帰省する度に、そうした思いを強くさせられる。

 他の都市に、東京の真似は出来ない。人口が圧倒的に違いすぎる。初乗りを50円一気に引き下げたからといって、それを埋め合わせられる程の乗客の増加は、とてもではないが見込めない。更に大きな借金を抱えるのが関の山である。

 事業に儲けが出ないのに、民営化は出来ない。それなら現状のように地方公共団体がやるしかない。すると、そこで働く公務員は儲けを上げなくても給料が支給されるので、儲けを上げなくて良いと思ってしまう。サービスは改善されない。利用者は減る。儲けは上がらない。悪循環である。
 東京に住み慣れた人間が他の都市に行くと、移動代の高さに閉口し、出無精になってしまうということも、現状ではあろう。東京の方が物価は高いのに、交通費だけが安いという矛盾は、他の都市との間に齟齬をきたす。

 東京の地下鉄は、全体的にあと10円値上げしても、利用者が大幅に減ることは無かろう。それでも値上げしないところが素晴らしいところでもあるのだが、ここは一つ、地方との格差是正のために、値上げに踏み切っても良いかもしれない。東京のみならず、日本全体を見据えた政策が欲しい。
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